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店舗什器を処分する方法。費用や注意点について
2023年05月10日コラム
店舗の什器を処分することになった際、気になるのは処分方法と費用です。
できれば簡単にかつ安く処分したいと考える方も多いのではないでしょうか。
本記事では店舗什器の処分する方法と費用、注意点について紹介します。
店舗什器の処分が必要になる場合
店舗什器の処分が必要となるケースは、店舗の移転、リニューアル、閉業の3つあります。
「今の店舗では立地が悪い」「家賃が高い」「さらに需要が見込める場所へ移りたい」という理由から店舗を移転することとなった場合、既存の什器を新しくするか、そのまま使うか検討します。
また店舗の内装をリニューアルするタイミングで、什器を買い替える方もいらっしゃいます。
さらに什器の処分で最も多いのが廃業です。
経営不振や後継者不在等の理由により、店舗を閉業することになった場合、什器を譲るか処分することになるでしょう。
什器は一般家庭ごみではなく、正しい方法で処分しなければいけません。
ではどのような方法があるのでしょうか。次の項で詳しく解説します。
店舗什器の処分方法の種類と特徴
店舗儒期の処分方法は大きく分けて3つあります。
それぞれの特徴を紹介します。
a. リサイクル業者に依頼する方法
店舗什器を専門的に買取してくれるリサイクル業者に依頼する方法です。
業者に問い合わせを行い、店舗に来てもらってその場で買取査定を行ってもらえます。
買い取ってもらった金額は次の什器の購入費用に回すことも可能です。
とはいえ什器であればなんでも買取してくれるわけではありません。
劣化が激しいものや故障しているもの、そもそも買取できないものもあるため、リサイクル業者へ確認しておきましょう。
一般的には以下のような什器であれば買取してくれることが多いです。
飲食店 | ・厨房機器
・冷蔵ケース ・調理台 ・キッチンワゴン ・イス ・テーブル ・メニュー台 ・レジ台 |
雑貨店 | ・陳列棚
・平台 ・ショーケース ・レジ台 ・包装台 ・ストッカー |
アパレル店 | ・ハンガーラック
・マネキン ・フィッティングルーム ・ワゴン ・ミラー |
もちろん各業者によって買取可能品は異なるため、事前に問い合わせしてから見積もりしても問題ありません。
またリサイクル業者は販売価格から逆算して買取価格を算出するため、安く買い取られることが多いと認識しておきましょう。
b. 不用品回収業者に依頼する方法
費用は掛かりますが、不用品回収業者ですべて回収してくれます。
リサイクル業者の場合、買取してもらえない可能性もありますが、不用品回収業者であれば一度の手続きで完了するメリットがあります。
さらに値段が付くものに関しては買取してくれる業者もあるため、場合によっては買取価格の方が高くなるケースもあります。
ただし、不用品回収業者の中には法律を遵守せず経営をしている企業も少なくありません。
さらに本来高い金額で買取される什器を低価格で引き取る企業もあります。
そのため不用品回収業者に依頼する際は、企業のホームページや口コミなどで確認し、信頼できる業者であるか見極めが必要です。
c. 自分で廃棄する方法
フリマアプリやごみ処理場などを利用して廃棄することも可能です。
フリマアプリでは自分の好きな価格で設定できるメリットがある反面、発送なども自分で行う手間があります。
さらにフリマアプリで店舗の什器を売却する場合「本当に使えるか」「故障がないか」がポイントとなります。
売却した時は使えたものの、すぐに故障したというケースは少なくありません。
もちろん買い取ってもらった後は購入者側の責任となりますが、トラブルに発展するケースも少なくないため注意してください。
またごみ処理場で処分する場合は、処分する品と重さによって価格は異なります。
詳しくは産業廃棄物・事業系一般廃棄物の処理料金 | リサイクルハブで都道府県毎の料金が記載されているため確認してください。
店舗什器の処分前に準備すること
店舗の什器を処分する際は、事前に以下の3項目を準備しておきましょう。
間違えて処分してしまったということにならないためにも必須です。
a. 処分する什器のリストを作成する
処分する什器のリストを作成することで、間違えて処分することがなくなります。
什器の中には引き続き使うものもあれば、リース品もあるでしょう。
リストを作成しておくと、間違えるリスクを抑えることが可能です。
b. 処分する什器の状態を確認する
リストが完成した後は、什器ごとの状態を確認します。
「残すもの」「処分するもの」などに分けておくと、間違えないで処分することはなくなるでしょう。
またリストと什器がどれかわからなくなることも多いため、付箋などに番号を記載しておくと良いです。
c. 処分する什器を分別する
リストと番号を確認しながら処分する什器を分別します。
分別方法はさまざまありますが、可能であれば一か所にまとめておくと良いです。
ただし、什器の大きさによっては動かせないものもあるため、その場合は壊すリスクを抑える為にもそのままにしておきましょう。
店舗什器の処分にかかる費用と注意点
店舗什器の処分費用は什器の状態や大きさなどによって異なります。
自分たちだけで済まそうとすると手間も時間もかかり、不適切な場合は罰則となる恐れもあります。
これから紹介する方法を実践して正しく処分していきましょう。
a. 処分費用の見積もりをとる
店舗什器を処分する際は、処分費用の見積もりを取ってからにしましょう。
リサイクル業者であれば買取価格、不用品回収業者に依頼するのであれば、回収価格と買取価格の見積もりを依頼します。
また相場価格などをインターネットで調べておくと、適切な価格であるかを判断することができます。
とはいえ先ほどもお伝えしましたが、リサイクル業者の買取価格は安いです。
金額に納得できない場合は、自身でフリマアプリで相場価格を調べ売りに出すなどの方法を取るようにしても良いでしょう。
b. 処分に関する法律や規制を確認する
産業廃棄物処理の許可を持たない業者に依頼すると、以下のような罰則が依頼者に課せられる場合があります。
・不法投棄した場合・・・5年以下の懲役若しくは1000万円の罰金またはこれの併科
・無許可業者へ依頼した場合・・・5年以下の懲役若しくは1000万円の罰金またはこれの併科
・委託契約書を作成せずに産業廃棄物の収集や運搬を依頼した場合・・・3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金またはこれの併科
近年では不法投棄する業者も増えており、依頼者にも過料が課せられます。
そのため処分に関する法律や規制は、依頼する前にインターネットなどで調べておくことをおすすめします。
もちろん依頼する業者の免許を確認しておきましょう。
c. 処分にかかる時間や手間を考慮する
店舗の什器の処分に時間がかかり、次の作業にいけないということにならないためにも、処分にかかる時間と手間は事前に考慮しておく必要があります。
リサイクル業者や不用品回収業者などであれば、店舗に来てくれて見積もりをその場で出してくれます。
しかし自分で処分するとなると、時間がかかることが多いです。
特にフリマアプリなどはいつ売れるかわかりません。
場合によっては1か月以上売れない状態が続くこともあります。
処分したい什器の買い手が見つからないため、新しいものを設置できないというケースも考えられるため、事前に時間と労力を考慮して適切な処分方法を選んでください。
まとめ
店舗の什器の処分方法はリサイクル業者や不用品回収業者、自分で処分する3つの方法があります。
新しい什器の購入費用の足しにしたい方は自分でフリマアプリなどで売却するのが好ましい
ですが、時間がかかってしまう可能性も高いです。
より効率よく廃棄したい方は、処分する什器のリストなどを作成し、リサイクル業者や不用品回収業者に依頼しましょう。