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オフィス家具の廃棄・処分の方法 かかる費用や注意点について
2023年05月25日コラム
オフィスの移転や閉鎖に伴い、オフィス家具を廃棄することになった場合、どれくらい処分費用がかかるのでしょうか。
廃棄処分は決して安い価格ではありませんが、処分方法によっては新しいオフィス家具を購入する資金調達にもつながります。
本記事ではオフィス家具の廃棄方法と費用、注意点を紹介します。
オフィス家具の廃棄を考えている方はぜひ参考にしてください。
オフィス家具の廃棄が必要になる場合
オフィス家具の廃棄が必要となるケースは、主に以下の項目に該当する時です。
・オフィスの移転をすることになった
・オフィスを廃業することになった
・今のオフィスをリフォーム・リノベーションすることになった
オフィス家具を廃棄することになるケースは、なにかしらオフィスにアクションが生じる時です。
例えば従業員が増え、今のオフィスでは圧迫感を感じるため広いオフィスに移転しなければいけない状況や、経営不振により廃業することになった場合などが挙げられます。
また今のオフィスをリノベーションしてきれいな環境にし、企業ブランディングの向上やおしゃれなオフィスで働きたいという人材を確保する際にも廃棄することがあります。
もちろん古くあったオフィス家具を新しいものに買い替えたいということで廃棄することもあるでしょう。
オフィス家具の廃棄方法の種類と特徴
オフィス家具の廃棄方法は3つあります。ここではそれぞれの特徴について紹介します。
a. リサイクル業者に依頼する方法
オフィス家具をリサイクル業者に買取してもらう方法です。
オフィス家具の買取と販売を専門としている業者にオフィスに来てもらい、その場で買取価格を査定してもらいます。
価格に納得できれば、最短で買取日に金額を受け取ることができます。
ただし、劣化が激しいオフィス家具などは買取してもらえないこともあるため注意してください。
また一般的なリサイクルショップではオフィス家具の買取を行っていない企業も多いです。
そのためできればオフィス家具の買取専門業者に依頼することをおすすめします。
b. 不用品回収業者に依頼する方法
近年では少なくなりましたが不用品回収業者も処分方法の選択肢の一つです。
不要になったオフィス家具を回収してくれる上、買取も対応してくれる業者もあります。
もちろん不用品の回収には費用が発生しますが、買取価格の方が高ければプラスになる場合もあります。
リサイクル業者と違い、劣化した家具も回収してくれるため、すべて廃棄することができるメリットがあります。
一方で産業廃棄物収集運搬業許可を取得していない悪徳業者も存在し、料金基準が明記していない企業もあります。
そのため依頼する際は業者のホームページなどで確認しておくことが大切です。
c. 自分で廃棄する方法
自分で廃棄する方法は2つあります。
・フリマアプリなどで売却する
・自治体の処理場に持ち込む
フリマアプリなどを使えば、希望の価格で売却することが可能です。
リサイクル業者や買取業者より高い価格で売れることがあります。
ただし即座に売れるとは限らないうえ、郵送を自身で行う手間がかかります。
特に一般家庭の家具よりオフィス家具の方が需要が低いため、売却するのに時間がかかることが多いです。
一方、産業廃棄物を受け入れている自治体の処理場に持ち込む方法もあります。ただし中小企業のみとされていることが多いため、必ず自治体のホームページを確認してから持ち込んで下さい。
さらに処理場は重さや大きさを基準として料金を設定しており、自治体によって料金も異なります。
詳しくは産業廃棄物・事業系一般廃棄物の処理料金 | リサイクルハブを確認してください。
オフィス家具の廃棄前に準備すること
大きい企業になると社員数も多いため、オフィス家具の数もたくさんあり、どれを処分するか分からなくなることもあります。
そのためオフィス家具を廃棄する前に以下の3つを準備することをおすすめします。
a. 廃棄する家具のリストを作成する
廃棄する家具のリストを作成することで、誤って必要な家具を処分しなくて済みます。
家具の数が多いと、どの家具を廃棄するかわからなくなります。
特に企業のオフィス家具は同じデザインのものが多いため、番号などで振り分けてリストを作成すると、より見える化しやすくなります。
b. 廃棄する家具の状態を確認する
家具リストを作成した後は、廃棄する家具の状態を確認しましょう。
明らかにリサイクル業者やフリマアプリで買取してもらうことが難しい状態のものは、産業廃棄物として処理場に持ち込むか不用品回収業者に依頼することになります。
また掃除をすれば使える、買取してもらえることもあるため、一つ一つチェックすることが大切です。
c. 廃棄する家具を分別する
家具の状態を確認し、リスクに反映させた後は廃棄する家具を分別します。
分別は先ほど紹介した3つの廃棄方法を以下の表のように分けておくとよいです。
分別方法 | リストの番号 |
リサイクル業者に依頼する | ①番~⑤番 |
不用品回収業者に依頼する | ⑥番~⑧番 |
フリマアプリなどで売却する | ⑨番 |
処理場に持ち込むもの | ⑩番~⑮番 |
次のオフィスでも使うもの | ⑯番~⑳番 |
リストの番号と分別方法を記載しておくと、よりわかりやすくなります。
廃棄にかかる費用と注意点
オフィス家具を廃棄する際の費用と注意点を紹介します。
a. 廃棄費用の見積もりをとる
オフィス家具を廃棄する際は、見積もりを取得しておきましょう。
リサイクル業者であれば買取価格、不用品回収業者で処分費と買取価格の相殺金額、処分場であれば、事前に金額計算をしておくことが大切です。
オフィス家具は量も多くなることが想定できるため、廃棄費用も高くなりがちです。
想像以上に高いと感じる方も多いため、注意してください。
一例として関東地方の産業廃棄物処理費用・相場を以下の表にまとめましたので参考にしてください。
関東地方 | 最高価格 | 最低価格 | 平均価格 |
木くず | 42,000円/トン | 7,500円/トン | 14,000円/トン |
チップ | 2,500円/トン | 900円/トン | 1,700円/トン |
木毛板 | 26,000円/トン | 13,000円/トン | 21,000円/トン |
アスファルト | 1,600円/トン | 800円/トン | 1,200円/トン |
金属くず | 7,500円/トン | 800円/トン | 3,500円/トン |
ガラス | 43,000円/トン | 1,500円/トン | 7,500円/トン |
燃え殻 | 46,000円/トン | 8,500円/トン | 24,000円/トン |
廃プラスチック | 110,000円/トン | 7,500円/トン | 56,000円/トン |
紙くず | 110,000円/トン | 9,500円/トン | 47,000円/トン |
繊維くず | 110,000円/トン | 9,500円/トン | 41,000円/トン |
残土 | 1,800円/トン | 1,000円/トン | 1,300円/トン |
コンクリートガラ | 3,800円/トン | 900円/トン | 1,500円/トン |
汚泥 | 28,000円/トン | 17,000円/トン | 20,000円/トン |
石 | 1,900円/トン | 1,100円/トン | 1,500円/トン |
タイヤ・ゴムくず | 110,000円/トン | 4,500円/トン | 57,000円/トン |
ばいじん | 73,000円/トン | 17,000円/トン | 35,000円/トン |
廃油 | 110,000円/トン | 55,000円/トン | 78,000円/トン |
鉱さい | 41,000円/トン | 17,000円/トン | 29,000円/トン |
b. 廃棄に関する法律や規制を確認する
産業廃棄物を処分するには許可証が必要となります。
近年では不法投棄をする業者も多いため、依頼する業者の許可を確認しておきましょう。
もちろん処分する業者が悪いですが、ニュースなどに処分した家具が放送され、自分の会社名が記載されていた場合は風評被害を受けることにもつながりかねません。
トラブルに巻き込まれないためにも、廃棄に関する法律や規制を確認し、業者の許可証のチェックを行っておきましょう。
c. 廃棄にかかる時間や手間を考慮する
オフィス家具を廃棄する時間や手間を考慮して、適切な廃棄方法を選択しましょう。
フリマアプリなどで廃棄するとなると、数日から数か月時間を要することもあります。
家具の処分が完了しないとオフィスの移転もできないこともあるため、適切な方法を選ぶようにしましょう。
まとめ
オフィス家具はリサイクル業者や不用品回収業者などさまざまな方法で廃棄することができます。
もちろん廃棄方法によって費用が異なるため、事前に見積もりなどを取ってから依頼することをおすすめします。
また間違って必要なオフィス家具を処分しないようにするためにも、リストを作り整理しておきましょう。